映画キッズ・リターンのやるせなさが好き

語りましょう

むしろ棒読みの台詞でも、観客が舞台の約束事を理解して、
想像力で「役者が演じようとしている空間」を補填する。

その流れで映画を作るのよ。
でも黒沢明の乱なんかも、割と舞台空間の映画化しているシーンが多いような。

「えいぞうげんご」なんて縛りに縛られない作家さんだな

今の映画みたいな甘ったるいラストじゃないのが良い　人生甘くないよって感じでね
形だけみればキャタストロフィなんだけどラストは希望を持つ

別に劇的な出来事はことはない　でも希望を持てるのは要は心の持ちようというかね
そういう感じのラストが好き

そのあとのまるで後輩ににおつかい頼むみたいに銃わたすｼｰﾝ、怖すぎたわ。
そういうｼｰﾝ多いよね。たけしの映画は。

前のキッズリターンのときも、今までで一番受けが良かったですよと言われて
「なんでかなぁ…それがよくわからないんだよなぁ」とか言ってたと思う

「後で吐きゃいいんだよ！」

たけしの脚本、上手いなあ。

それは身長だ…163cmしかない俺は背が低いことが凄く嫌だった…
（中・高学生ぐらいの時はその事で喧嘩もよくした…）
でも、これ以上伸びることもないし…ってたけしさんと話しをしたことがあった…

すると！たけしさんは…

「あんちゃん（矢部）が170cmを越えてる普通の奴ならオイラ（たけしさん）は選んでなかったョ！
…でけェー（でかい）奴らの中に一人、小さくてちょこちょこして、よく喋る奴だったからこそ！面白いと思ってオイラは選んだ！
…この世の中、これからも周りの平均身長はドンドン伸びるョ！
…そんな中にあんちゃんがいたら…それこそ！オイシイだろぉ～！（笑）」

この一言は…衝撃的だった！

ボクシングだって何だって、それまでの経験が全く違う者同士で互角の勝負が始まるわけで、
やっぱり常に闘いだから。
死ぬとき笑えば良いわけで、その時楽になるから。
生きてる時は辛いのが当たり前だと思わないと。
楽しいことなんて滅多にねぇって、ほんとに。
楽しいことは一瞬だから。
でもその一瞬のために我々は生きてるんであって、
いつも楽しい事ばかりだったらそれは罰当たりっていうんだから･･････。